WORKS

KAWANAKAJIMA HOUSES

●沿線

計画地は、歴史的な有名地(川中島の戦い)であり、周囲を山々に囲まれた自然豊かな扇状地に位置し、地方中核都市である長野市近郊の郊外住宅地域の様相を呈する。最寄り駅であるJR今井駅前には、現在、住宅団地として利用されているオリンピック選手村があり、街の玄関として、モダンでおしゃれな地域の色合いを呈している。
オリンピック選手村をはじめ、地域イメージ的にも若年世帯層の顧客ニーズが予想される。長野オリンピック以降、生活利便施設も整備され、新興住宅地としての開発が進みつつあり、比較的良好な街並みの分譲住宅地も登場しているが、各々の住宅となると、地域のイメージに叶うものが少ないように感じられる。

●街並み

本計画は、9区画の並び3区画の計画である。多区画は宅地分譲のため各々勝手な住宅の建設が予想され、街並みとしての統一感を持たせるにきわめて困難な条件となっている。周囲の街並みに溶け込むでもなく、違和感なく、街並みを啓発でき、個性を主張できる建築群が望まれる。
1戸では語りづらい街並みを、3戸という建築のまとまりとして、建物形態を個性のある扇状とし共通のイメージを持たせ、街並みに秩序を与え、各々の機能の表層により街並みの変化と多様性を持たせた。建物のボリューム感を抑えるために、外壁1階部分をけい藻土風の白い壁、2階以上部分をガルバリウム鋼板のツートンとした。ファサードの陽部分は共通のカラーとしながら、陰部分に各々の住宅の個性としてのカラーを施した。また、ウッドデッキや木製手摺等の木の素材感が街並みに変化を与える。

●風土性を活かした建物形態

建物の扇状の形態は、南面の採光を充分に取り入れることを意図し、住宅を家族を包み込むイメージからなる。両妻側は、歴史的な町屋のうだつをモチーフとした形態となっている。北側街並みは歴史的な街並みをイメージさせる。
内部空間は、伝統的な住空間の英知を学び、土間空間(土間玄関、玄関ホール)を中心にしたオープンな居室構成からなり、街に開かれ、家族をなだらかに関係づけている。

●ライフスタイル

建築デザインは、若年家族層を意図し、個性ある扇状形態、伝統的素材とメタリックな素材のマッチ、モダンでおしゃれなものとした。
土間空間を中心にしたオープンな空間構成は、内に外に開かれた明るく健康的な空間となっている。
土間玄関は、冬場の生活を配慮した設えとなっており、和室の上がり框に腰掛けての接客も受け入れる。
各室の玄関ホール側の建具開放により、視覚的、空間的に一体性のある空間となっている。
2階のワークスペースを中心にした個室は、家族のライフサイクルに応じた住みこなしが可能なフレキシブルな空間構成となっている。
さらに、ロフトスペースは、生活の日常、非日常を受け入れるフレキシブルで創造的な空間として活用を期待したい。
2階の折れ天井は、空間の広がりと、家族を包み込む形状となっている。
創造的に生活できる空間となれば幸いである。

所在地長野県長野市川中島町原
主要用途分譲住宅・3棟
敷地面積166〜202平米
建築面積平米
延床面積122〜127平米
構造規模木造在来工法/2階建て+ロフト
外部仕上げ屋根:ガルバリウム鋼板 外壁:ガルバリウム鋼板+吹付け塗装
内部仕上げ床:複合フローリング 壁:天井:シナ合板
竣工年2006
施工者(株)総合建設西沢商会
その他備考